20世紀末のカルト映画についての評論集である。
好きな映画、好きな監督が多い。
いい時代だったのだなあ、と思う。
懐かしくなって、「ビデオドローム」をレンタルで借りて観た。
お題は以下の通り。
- デヴィッド・クローネンバーグ「ビデオドローム」
- ジョー・ダンテ「グレムリン」
- ジェームズ・キャメロン「ターミネーター」
- テリー・ギリアム「未来世紀ブラジル」
- オリヴァー・ストーン「プラトーン」
- デヴィッド・リンチ「ブルーベルベット」
- ポール・ヴァーホーヴェン「ロボコップ」
- リドリー・スコット「ブレードランナー」
それぞれの監督のクレージーぶりが読んでいて楽しい。
デビット・リンチに至っては、絶対真人間ではない。
後にリンチはインタビューで、他人に自分の家に来てほしくない理由として「家で人に見せたくないことをしているから」と答えている。
それは本物の猫の死体を解体しては組み立て直す動物模型ごっこだったと考えられている(魚の死体模型の写真は公開した)。
スパイクもそれに類する何かの生き物なのかもしれない。
スタンリー・キューブリックですらスパイクの正体を知りたがった、リンチは答えず、今も沈黙を守っている。
たまに読むと評論集も楽しい。
雑談ネタが増えるし(「ブレードランナー」の「2本で十分ですよ!」の意味)、知っている映画を別の視点で観ることが出来る。
作者の映画紹介は、Web上でも動画が公開されていて、独自のマニアックな視点が楽しい。
お勧め。
>> 町山智浩の映画塾!
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