昨今のWebサイト運営について、幅広く解説している。
Webサイトの運営は、ただHTMLページを制作するだけではないことは分かっていたが、体系的に説明されると、その業務範囲の広さに驚く。
実践的なテクニックも多く紹介されていて、参考になる。
しかし、変化の激しい世界だから、これらの手法もすぐに陳腐化してしまうのだろう。
本書では、以下の構成でWebサイト運営について網羅的に解説している。
それぞれの分野で1冊の本が書けるだろうから、多少内容が薄いところがあるのも仕方ない。
- コンテンツ編
- デザイン編
- SEO編
- Web広告編
- ソーシャルメディア編
- 効果測定編
- クラウド活用編
- ジャンル選定編
- コンテンツの中立公平性編
コンテンツ編では、人が紹介(口コミ)する動機の分析から始まり、いかに口コミされやすいコンテンツを作るかが考察されている。
まず、GoogleキーワードツールやYahoo!キーワードアドバイスツールを使って、キーワードを検討する。
次に、リストアップしたキーワードを用いて、「はてなブックマーク」と「NANERまとめ」からコンテンツのアイデアを収集する。
口コミを生みやすいコンテンツで人を集めて、申し込み等のページへ誘導する。
悩み系のキーワードは売り上げをのばす、タイトルにバリエーションを持たせてテストするなどのテクニックも紹介されている。
SEO編では、サイト運用の中長期的目標とは、顧客の育成とオンライン資産の形成だとしている。
SEO対策として、小手先の方法で検索上位に持って行こうとする類書が多い中、手堅い方針だと思う。
結局のところSEO対策とは、本書でも指摘されている通り「検索者の視点に立った情報発信」だからだ。
また、「発信」ではなく「対話」を重視する「対話が王様」というトレンドにも触れている。
Web広告編では、「1ヶ月で10〜20万円を練習費用として使ってみる」ことを薦めている。
Web広告は試行錯誤で感覚をつかむしかないからだ。
残念ながら私にはそこまでの予算がない。
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