コンサルティングセオリー

コンサルティングセオリー久しぶりにコンサルタントの仕事が入りそうなので、この頃のトレンドをチェックするためもあってこの本を購入した。
様々なコンサルティング分野について、シンプルにまとまっていてネタとして使いやすそうだ。
教科書的な説明に留まらず、ビジネスとしてコンサルティングを展開する時のヒントや本音もあり、同業者としては楽しく読める。

ここで言う「セオリー」とは、知識+経験+ノウハウのことである。
確かに教科書的な知識だけでなく、現場で会得した経験やビジネスとして利用するノウハウも多く説明されている。
それぞれのテーマがとてもコンパクトに説明されているので、必要な時にネタとして探すのにも便利な作りになっている。
1枚のイメージと3ページ程度の説明で、50個のセオリーが紹介されている。

本書は以下のように、幅広いコンサルティング分野をカバーしている。
・経営戦略編
・起業編
・組織編
・マーケティング編
・生産・サービス・物流編
・IT編
・財務編

例えばよく使うマトリックによる分析について、次のように解説されている。
習慣的に作成している図表も、このような背景を知ると説得力が増す。

分析は2つの指標を使って4つの領域に分けるというのが基本です。
人間にはマジック7というものがあり、どんなに賢くても7つ以上のことは認識できないので、分類は3〜4が妥当といわれています。
PPMや製品・市場マトリクスなど、過去の経営理論のほとんどがこれに則っています。

なかなか決められないIT部門の年間予算も、経験に基づき、ザックリとした方向性が語られている。
・ ITの年間予算は、筆者の経験から売上総利益の1%程度。
・そのうち、目に見えないコストが40%。
・目に見えるコストのうちイニシャルコストとランニングコストは50%づつ。
数値を積み上げても正解が出てこないし、手間の割には正しいか判断できない分野は、方向性を決めて結果から修正していくしかないと思う。

セキュリティリスクに対する考え方も、割り切っていて心地よい。

セキュリティの本には「(リスクの発生確率)X(リスクによって受ける被害額)をセキュリティ対策の上限にしろ」と書いてありますが、そんなことはできません。リスクの発生確率(悪い人がやってくる確率)なんてどうやって見積もっていいかわかりませんし、ましてや「リスクによって受ける被害額」など考えようもありません。
コンサルティングにおいては、自社のシステムコストの何%分をセキュリティに回すかと考えるべきです。経験からいえばインテグリティ(過失、エラーによるシステムダウンへの対策)を含めて、10%くらいが妥当な線です。そして、残りは人間が以前から考えてきたように保険に入るしかありません。この保険にあたるのがITベンダーによる保守契約などです。

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