SFで学ぶインターフェースデザイン

SF映画で学ぶインタフェースデザイン アイデアと想像力を鍛え上げるための141のレッスンSF映画やアニメに出てくるインターフェースは、アプリ開発時に良く参考にする。
私と同じように考え、それを収集した本が出ているとは思わなかった。
「月世界旅行」から「第9地区」まで、様々なSF映画で登場したインターフェースを収集、分析している。
写真を見ているだけでも楽しい。

インターフェースデザイナーのための、SF映画でインスピレーションを得るための本でである。
序文をサイバーパンクのアジテーター、ブルース・スターリングが書いているのも嬉しい。

まず、インターフェースの要素を次のように分解、紹介している。
・機械式コントローラ
・ビジュアルインターフェース
・立体映像
・ジェスチャー
・音のインターフェース
・脳インターフェース
・拡張現実
・擬人化

次に、インターフェースと人間活動について、考察を行っている。
・通信
・学び
・医療
・性的行為

全体的に学術書的雰囲気があり、網羅的ではあるが、若干取っ付きづらいところもある。
各章は、本章の論点、詳細の分析、レッスンという構成になっている。

例えば「ビジュアルインターフェース」の本章の論点では、ビジュルインターフェースを更に細分化し、考察している。

テキストベースのインターフェース
・コマンドラインインターフェース
・視覚的ユーザインターフェース
・タイポグラフィー
・発光
・色
・画面の形
・レイヤー(層)と透過
などなど。

また、「レッスン」は、インターフェースデザイナへのデザイン時のヒントである。
・大文字書体や数字を使いインターフェースを古くみせる
・特に意図がない場合はすべて大文字にすることは避ける
・サンセリフは未来感を表現するために選択される書体
・透過するレイヤーで情報を構造化する
・大きさにメリハリをつけてユーザの注意をひく

網羅的で情報が多いので、読んでいて疲れるが、写真を見ているだけでも楽しい。

システムを人間らしく表現すればするほど期待は高まる
私たちが擬人化して技術を設計した場合、知能、言語、判断、自主性、社会規範の能力の広がりについてユーザの期待が高まります。もしあなたの技術がこれらの期待に確実に応えることができなければ、ユーザーを苛立たせる危険があります。期待と現実がうまく合うように、「システムは人間ではない」とはっきりと伝えるサインを見た目、言語、動作のなかに設計しましょう。

有用であることは印象的に見えることより重要である
私たちがSF映画で見る医療用モニタリング・インターフェイスには、動きや複雑さで素早く私たちに印象づけることが目的となっているものが多くあり、それらは明瞭さによる有用性や可読性の原則を無視しています。現実世界のシステムにとって、この種の華やかさはノイズとなって、ユーザーの注意をそいでしまうでしょう。

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