データの見えざる手

データの見えざる手: ウエアラブルセンサが明かす人間・組織・社会の法則はやりのビッグデータ利用方法の本かと思ったら、スケールが違った。
ウェラブルデバイスで取得したデータから人間の幸福まで変えてしまおうという壮大な試みだ。
数学的根拠はよくわからないが、SF的な風呂敷の広げ方が素晴らしい。

使っているのは加速度センサーで動きと位置を計測する単純なウェラブルデバイスである。
これで人間の活動量を計測した結果から、人間の行動はU字分布であることを主張している。
つまり人間の行動は自由意志ではなく、1日のうちの活動可能量に依存していると言うのだ。
にわかに信じがたいが、多くの実績を元にした説なので信ぴょう性がある。

人間の行動を計測したデータから自由意志から幸福感や運、経済、人生へと論を展開している。
いささかトンデモ本的な感じもするが、このようなスケールの大きい理論は読んでいて楽しい。

同様の原理により、毎日7万回を超える動きの繰り返しを行う人間行動についても、時々刻々変化する「意識」「思い」「感情」「事情」などの詳細を考慮せずとも、科学的な予測や制御が可能になる。人間の運動を計測して分布を調べてみると、その人がどんな「意識」「思い」「感情」「事情」を持っていようとも、必ずU分布になるというのも、この原理の一端である。これは空気中の分子1個1個を制御するのは不可能だが、無数の分子衝突を繰り返す気体の圧力や温度は予測や制御が可能であるのと同じだ。

社会活動から蓄積されるデータは、年率3〜4倍という急速なペースで増加する。「データ指数拡大の法則」はムーアの法則が、この50年、社会や経済の発展に果たしてきた役割を、発展的に代替するのではないだろうか。

[amazonjs asin=”4794220685″ locale=”JP” title=”データの見えざる手: ウエアラブルセンサが明かす人間・組織・社会の法則”] align=”left” Hspace=”20″ Vspace=”10″

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。