攻殻機動隊新劇場版

攻殻機動隊 新劇場版 O.S.T.music by Cornelius映画版2本、TVシリーズ数本、オリジナルビデオ数本と、いつの間にか把握し切れないほどの広がりを見せている「攻殻機動隊」シリーズの最新劇場版である。
この映画は、草薙素子が9課を立ち上げるまでを描いた「アライズ」の最終話にあたる。
とても複雑なストーリーだが、面白かった。

防衛省の格下げに反対する軍人が、人質を取って大使館に立て籠もった。
草薙素子と仲間たちは、総理大臣からの指令を受けて、たった7人で救出に向かう。
しかし、それは陽動だった。
電脳ウィルス「ファイアスターター」を操る敵の狙いは別にあった。

あらすじを書いていても自信がなくなって来る。
とにかく関係する組織が多く、それぞれの目的が整理し切れない。
総理大臣、東亜連合経済体通商部代表、情報部、退役軍人会、素子が属していた旧501部隊、素子が育った孤児院のような施設などの思惑が絡み合い、ストーリーが進んでいく。

義体の規格が変わることによりメンテナンスが出来なくなるというテーマも面白い。
パソコンの世界に近いが、自分の生命に関わる問題なので関係者は必死である。
古い規格を守ろうとする側と、新しい規格で利益をあげようとする側で激しい利権争いが起こる。

Production I.G.の劇場版アニメだけあって、戦闘シーンのレベルは高い。
せっかくの劇場公開なので、もう少し音に迫力があっても良かったと思う。

素子が義体になった年齢や義体の食事など、他のシリーズとは若干設定が異なりつつ、オマージュとなっているシーンも多い。
特に最初の劇場版のラストが強く意識されている。

消化しきれない情報も多かったが、面白かった。
でも、具体的に何が面白かったかを説明しづらい映画だった。
レンタルが始まったら、もう一度観てみよう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です