インサイド・ヘッド

インサイド・ヘッド オリジナル・サウンドトラックディズニー的心理学アニメ。
11歳の少女の頭の中に住む感情達の冒険物語である。
キャラクターデザイン的にはちょっといただけない気がしていたが、観ているうちに惹き込まれ、この先どうなるか気になってしまう。

ライリーの頭の中には、ヨロコビ、カナシミ、イカリ、ムカムカ、ビビリが住んでおり、彼女の日々の感情を司り、思い出を作っていた。
家族とホッケーが大好きで、ひょうきんで正直なライリーは幸せな毎日を送っていた。
ところがサンフランシスコに引っ越したことで、事態は一変する。
ヨロコビとカナシミが司令室から飛ばされてしまい、ライリーは感情をコントロール出来なくなってしまう。
新しい学校での自己紹介に失敗し、アイスホッケーチームの入団テストも途中で投げ出し、家族との関係も上手くいかなくなる。
ヨロコビとカナシミは何とかして司令室に帰ろうとするが、その間にもライリーの人格の基本となっている「ホッケーの島」や「友情の島」などが崩壊していく。

と説明しても、全くイメージが湧かないであろう不思議な発想のアニメだ。
監督自身が、自分の娘の感情の変化に戸惑ったことが着想の元になっているという。

引っ越しによる少女の不安をテーマにしているところは「千と千尋の神隠し」に近いが、冒険が頭の中で展開するのが面白い。
記憶が睡眠により整理される、怖いものは無意識に閉じ込めるなど、設定の背景には心理学的な知見がある。
ポジティブに「喜び」を表現するだけではなく、辛い時は「悲しみ」を受け入れて再生するのはセラピーの定番のようだ。

ディズニー映画なのでハッピーエンドになるのは分かっていても、ライリーの性格の根幹をなしている「ひょうきんの島」「友情の島」「ホッケーの島」「家族の島」が崩れ落ちるのを見ていると、どうやって取り戻すのか心配になって来る。
エンドロールで、色々な人や動物の頭の中が見られるのが楽しい。

11歳の子供たちは、この映画をどう観たのだろうか?

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