デザインに関するものごとを「目で見て楽しめる」形でまとめた本である。
現場で得るノウハウを伝えることを目的としている。
具体例が対比で、綺麗なレイアウトで提示されており、見ていて楽しい。
この本自体が、デザインの力を感じさせる出来になっている。
最初に解説されているのは「デザインと編集」である。
デザインを始める前に、次のことを整理しなければならない。
・どんな人に
・何を
・なぜ
・いつ、どこで
伝えるのか?
これが決まっていないと、デザインの方向性が定まらない。
次に「デザインの手順」である。
0.図解とラフ(情報の階層構造を決める)
1.方向性を決める(表現と構造)
2.骨格を決める(配置を決める)
3.キャラを立たせる(要素に個性を持たせる)
4.足し算と引き算(表現の追加や不要な要素の削除)
5.ブラッシュアップ(細部の完成度を上げる)
デザインのコツを詰め込んだ「デザインの7つ道具」が紹介されている。
・ダイジ度天秤
どっちがダイジ?を常に考える。
・スポットライト
主役を狙って、スポットライトを当てる。
・擬人化力
ひとに例えて個性を出す。
・連想力
コンセプトから言葉、イメージを連想し、ヒントを引き出す。
・翻訳機
言語的表現と非言語的表現を行き来する。
・虫めがね
細かいところを調整する。
・愛
内容への愛と届ける相手への愛
解説されているエッセンスをまとめてみたものの、この本は実際にデザインを見ながら学習した方が断然良い。
美しく、楽しいサンプルが沢山盛り込まれているのだから。
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