宮部みゆきの初期短編集である。
ハズレのない珍しい短編集だ。
どれを読んでも面白い。
この頃のシンプルな宮部みゆきの方が私の好みである。
子どもたちが元気で、だからと言って無垢ではない個人で、心暖まるオチのつく話が多い。
続きを読む 我らが隣人の犯罪
月別アーカイブ: 2015年10月
鈴木さんにも分かるネットの未来
ニコニコ動画のニワンゴの会長であり、ジブリに弟子入りした川上さんが、ネットのことをよく知らないジブリのプロデューサー鈴木さんでも分かるように、ネットの現在と未来について語ったのが本書である。
ネット民だけれでも経営者でもある川上さんのバーチャルとリアルの感覚が絶妙で面白い。
続きを読む 鈴木さんにも分かるネットの未来
2015東京夢舞マラソン
東京夢舞マラソンは2回目の参加である。
この大会は歩道を走るので、信号が赤になるたびに止まらなければならない。
また、人通りの多いところは、走ってはいけないことになっている。
タイムも測ってくれないので、フルマラソンの大会という感じではない。
東京を徒歩で観光すると割りきって参加すべき大会だ。
マラソンシーズン開始前に、長時間体を動かし続ける訓練としては良いかもしれない。
続きを読む 2015東京夢舞マラソン
鏑木毅トレイルランニングトレーニングBOOK
トレイルランニングは技術的要素が強いスポーツだと思っている。
多様な路面状態や下りでのスポードアップなどに、様々なテクニックが有効である。
なので、トレイルランニングのノウハウ本があるとつい読んでしまう。
この本はトレーニングにフォーカスして、構成がうまく構造化されていて気持ちがいい。
こういう本は読んでいて楽しいし、試したくなる。
続きを読む 鏑木毅トレイルランニングトレーニングBOOK
ウルトラマラソンのすすめ
フルマラソンを完走し、トレイルランニングの大会に参加した後は、トライアスロンに進むことも考えた。
しかし、「Born to Run」の影響もあって、今に気なるのはウルトラマラソンである。
本書は、24時間テレビの芸能人マラソンのコーチでもあり、日本におけるウルトラマラソンの仕掛け人による、ウルトラマラソンの歴史と方法の解説である。
続きを読む ウルトラマラソンのすすめ
屍者の帝国
伊藤計劃映像化プロジェクト第1弾は「屍者の帝国」だった。
星雲賞受賞の本作は、伊藤計劃が最初の部分のみ書いた後に亡くなったため、友人の円城塔が書き上げたスチームパンクである。
キャラクターデザイン発表時には期待出来ないと思ったが、実際に見てみると現代日本の底力を感じさせるアニメに仕上がっていた。
続きを読む 屍者の帝国
愚物語
前巻の巻末に宣伝こそあったが、まさか本当に「物語」シリーズが続くとは思わなかった。
あれだけ見事に、アクロバットにオチをつけたのに、どうやって続けるつもりだろうか、と思っていた。
本作は、続きというよりも、外伝的な短編集である。
続きを読む 愚物語
研究的生活の方法
「研究生活」というのは、なんとなく憧れる。
その方法というので、読んでみることにした。
著者本人が元々研究者なので、研究者ではない人が「研究生活」を送る方法については薄い気がする。
続きを読む 研究的生活の方法
怪獣使いと少年
初期のウルトラ・シリーズの脚本家3人についての評論である。
子供のころに楽しく見ていたウルトラ・シリーズに、このようなダークな背景があったとは知らなかった。
子どもが理解するには難しいテーマであり、違う世代には実感出来ない時代背景である。
しかし、完全に過去の問題になってしまったわけでもない。
続きを読む 怪獣使いと少年
ログ・ホライズン10
前回は中国サーバだったので新しいキャラクターばかりだったが、今回はアキバに戻っていつものメンバーが活躍する。
同じ話をアニメでも既に見ている。
しかし、小説の方が圧倒的に面白い。
アニメ版がおかしな構成に変更されていたせいもあるが、ログ・ホライズンにおいては内面描写が重要なので、実は映像化には向いていなかったのかもしれない。
続きを読む ログ・ホライズン10