ウェイワード-背反者たち-

ウェイワード―背反者たち― (ハヤカワ文庫NV) 「パインズ-美しい地獄-」のまさかの続編である。
町の秘密を知ったイーサンは、町の保安官に就任する。
彼は町の治安を維持する必要性は理解しているのだが、自由を求める人々の気持ちも分かるため2つの勢力の間で板挟みになる。
前巻のテーマは「秘密」だったが、この巻のテーマは「独裁と反抗」である。

「ウェイワード-背反者たち-」を語るには、「パインズ-美しい地獄-」のネタを明かさなかればならない。
「パインズ-美しい地獄-」を読んでいない場合は、先に読むことをお勧めする。

前巻の最後で明かされた驚くべき事実。
人類の遺伝子は劣化し、近い将来に絶滅することを知った大富豪のピルチャーは、全財産を注ぎ込んで選ばれた人間を冷凍睡眠させる現代の方舟を完成させた。
この方舟に乗るのは、ピルチャーの予言を信じた希望者だけでなく、彼が選んだ人々も含まれる。
イーサンもその一人だった。
事故を装い、冷凍睡眠させられたのだ。
ピルチャーの予言は見事に的中し、数千年後に彼らが目覚めると、人類は全滅しており、人類から退化した凶暴な生物アビーが世界を支配していた。
真実を知ったイーサンは、最後の人類の町に残り、ピルチャーの支配する世界の治安を維持する道を選んだ。

保安官となったイーサンは、殺人事件の捜査を行うことになった。
全裸の女性が森で殺されており、その身体にはナイフによる複数の刺し傷があった。
捜査の過程で、イーサンは町の不満分子たちと交流を持つことになる。
町から出ることが出来ず、会話の話題まで統制されているため当然不満を持つ人間も多いが、監視が厳しいので地下に潜ることになる。
ピルチャーに不満分子の排除を命令されるが、彼らの気持ちも分かるため、素直に命令に従えない。
しかし、人間が暮らせる場所はこの町しかないことを知っているので、その治安を維持する重要さも理解している。
(この辺りは、「サイコパス」の常森朱と似ている。)

殺人事件の犯人が明らかになり、イーサンが決断を下した時、地獄の門が開いた。

そして、次の巻に続く。

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