読書を仕事につなげる技術

外資系コンサルが教える 読書を仕事につなげる技術どうやって読書を効率的に仕事に生かすか解説した本である。
私は効率ばかりを重視しているわけではないが、やっていることはちょっと似ている。
ただ、「外資系コンサル」という枕詞は、いい加減不要だと思う。

この本では、読書を2つの系統に分けている。
ビジネス分野の「古典」と広い範囲の「教養書」である。

「古典」については、メモを取る必要がない、と言っている。
自分の中に落とし込まれるまで何度も読む必要があるので、自然に覚えてしまうからだ。
著者オススメの、古典はこれだけ読めばいい「ビジネス書マンダラ」が巻頭についており、それぞれの本の簡単な解説が巻末にある。
面白そうな本がいくつかあったので、さっそく図書館で借りてみた(この著者の読書法では、図書館で本を借りるのは推奨されていないが)。

仕事上の難問を解決するヒントとなるのは、ビジネス書よりも「教養書」であるとしている。
人間や社会について学ぶには、やはり一般書が良いようだ。
膨大な数の本から選択する基準は、「好み」だそうだ。
長期的な目標をもって読書をしても、世界自体が頻繁に変わってしまうので、インスピレーションに従うしかない。
そして、「古典」のように何度も読むわけではないので、忘れることを前提とし、「思い出すしくみ」を作る。
著者は、以下のような方法で、記憶を外部に保存している。
1.本の気になるところに線を引く
2.重要なところを5つ選ぶ
3.転記する
転記する先が、クラウド型ノートサービス「Evernote」であるところも、私と同じで親近感がわく。
ただ、本は書き込んで汚すべし、という心境にはまだ達することができない。
著者は、書き込めないので図書館で本を借りることや、電子書籍を勧めていない。

書店を散歩することも薦めている。
物理的に本が並ぶ書店では、インターネット書店と違い、思わぬ発見があるからだ。
大型書店を月に1回、2時間程度かけて、全フロアを回るという散歩である。
これは楽しそうだ。

積読タワーの勧めや、本棚の配列を変えることによって発想を変える方法なども紹介されている。

読みかけの本が仮に20冊あったとすると、どれかが気分にフィットする確率はずっと高くなるでしょう。

断言しますが、こういった簡易版の解説書をいくら読んでも経営のリテラシーは高まりません。

著者はさらにこの考えを押し進めて、本というのは買ってきた時点では未完成な作品であり、読者と著者との対話を通じてさまざまな書き込みがなされることで作品として完成するものと考えています。

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