この世界の片隅に

この世界の片隅に 劇場アニメ公式ガイドブッククラウドファンディングで作られてアニメである。
主人公の声を担当する能年 玲奈(現在:のん)が、事務所と揉めている関係でテレビでCMが流れないという噂のある映画でもある。
第二次世界大戦中の庶民の生活が、緻密に描かれている。
基本的に貧しいけれど、慎ましやかに、楽しく生きている。
そんな生活も、戦争から逃れることは出来なかった。

主人公のすずは、広島で育った、どちらかと言うとボーっとした女の子だった。
彼女は、見初められて、何がなんだか分からないうちに呉にお嫁に行くことになる。
軍港である呉では、夫とその両親、夫の出戻りの姉と連れ子と、たまに揉めることもあるが、貧しいながら楽しく暮らしていく。
やがて、戦争の影は色濃くなってゆき、呉にも爆撃が頻発するようになる。
すずは、大切な人と右手を爆撃で失い、得意な絵さえ描けなくなってしまう。
実家の広島には原爆が落下し、終戦を迎える。
それでも日々の生活は続いていく。

色々な見方が出来る映画だと思うが、私は、ボーっとした女の子だったすずが、戦争に追い詰められていくのが恐ろしかった。
また、状況に翻弄されながらも、日々の生活を良くするために工夫し、失敗し、笑う人々の姿が印象的な映画だった。

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