人生の科学

人生の科学: 「無意識」があなたの一生を決める人間の人生において、無意識がどのように影響を与えているかについての本である。
2人の主人公の一生を通して、無意識の影響が語られる。
日本のビジネス書で流行りの物語形式かと思ったが、解説部分とのバランスが良い。
解説部分の内容がとても濃い。
もう一度読んでみたい本である。

主人公であるハロルドとエリカの人生のステージごとに、無意識の影響が語られる。

ハロルドの両親の出会い。
・男性、女性が異性に惹かれる理由
・キス(唾液の交換)による遺伝子情報の交換
・感情による意思決定

ハロルドの両親の結婚
・男性、女性がセックスに求めるもの

ハロルドの誕生から乳幼児期
・乳児が母親に絆を作らせる戦略

ハロルドの世界認識
・頭の中に世界地図を作る(ニューロンのネットワーク形成)
・物語思考

ハロルド小学生
・親への愛着形成

ハロルド高校生
・友人との社交
・知識の習得

エリカ小学生
・属する2つの文化の葛藤

エリカ大学生
・集中力の取得

エリカ就職
・IQで測れない能力

といように感じで、人生の最後まで続く。

少し強引な感じのするところもあるが、興味深いトピックが多い。
一度読んだだけでは理解できないし、すぐに忘れてしまそうなので、後日再度読みたいものだ。

ブレーズ・パスカルも言っているとおり、「心には理性でわからない理屈がある」ということである。
何とも理不尽なようだが、実は人間の決意、決心というのはこういうものなのだ。
自分が何を望んでいるのかは、後から知るになる。
これは、結婚相手を決める時だけでなく、他の多くの場面、特に重要な場面で同じようなことが起きる。
自分でも知らない間に決まってしまっているのは、誰を愛するか、だけではないのだ。
むしろ、こういう決まり方が人間にとっては普通と言えるだろう。
(中略)
意思決定は、理性の仕事ではなく、実は感情の仕事なのだ。

無意識が外界の情報を受け入れる時点から作用し、情報を加工してしまうと考えたのだ。
私たちの意識は、無意識によって加工済みの情報を受け入れているというわけだ。

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