ビジュアル版脳と心のしくみ

大人のための図鑑 脳と心のしくみ人間の心のしくみを知るには、脳の構造の知識は欠かせない。
でも、どうもこの分野は苦手だ。
脳の部位の名称などが、なかなか覚えられない。
この本では、脳の解剖学的知識から将来の研究までを最新の知見をビジュアルに解説している。

本書は、以下の構成となっている。

  1. 脳研究の最前線
  2. 脳の機能
  3. 脳と心の不思議
  4. 脳と心の病気
  5. 未来の脳と心

「脳研究の最前線」では、CRTやfMRIなどのメジャーな手法だけでなく、蛍光顕微鏡、共焦点レーザー顕微鏡、STED顕微鏡などの聞いたことのない最新技術が解説されている。
診断技術の進化により、脳科学の研究は進歩していることがよく分かる。

「脳の機能」では、脳の各部分の機能が豊富な図解で説明されている。
でも、やっぱり覚えられない。

「脳と心の不思議」では、「やる気スイッチを押すには?」「臨死体験の正体は?」「脳はウソをつく?」などの面白いテーマを、脳科学の視点で説明している。

「未来の脳と心」では、「夢をのぞく」「脳をネットワークにつなぐ」などの興味深い最新研究が紹介されている。

近年、この問題を解決し、特定の神経細胞の機能を、脳の外から操作できる技術が進んできた。この背景には、光学と遺伝学を組み合わせた光遺伝学の発展がある。
光遺伝学の技術を用い、光に反応するタンパク質を脳の特定部位に出現させ、電流の代わりに光で刺激するだけで、脳の活動を制御することができるのだ。

インターネットを介して、遠く離れたラットの脳と脳を直接つなぐ実験も行われている。
この実験では、ブラジルのネズミにレバーを押すと飲水が出ることを学習させる。
この操作をしている信号を、脳に埋め込んだ電極から取り出し、インターネットを通じ北米のネズミに送る。
すると自らは学習をしていない北米のネズミも同様に、レバーを押して水を飲んだというものだ。

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