ナイト・オブ・ザ・リビングデッド 死者の章/生者の章

NIGHTS OF THE LIVING DEAD ナイツ・オブ・ザ・リビングデッド 死者の章 (竹書房文庫)ジョージ・A・ロメロによって作られたホラー映画の一大ムーブメント。
一般には「ゾンビ」で知られるこの分野は、ロメロの「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」から始まった。
本書は、映画「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」が大好きな作家たちが、その設定の中で様々な状況を描き出した短編集である。
「死者の章」と「生者の章」に分かれているが、内容的に違いはない。

「死者の章」には、以下の作品が収録されている。

序説:ナイト・オブ・ザ・リビングデッド/ジョージ・A・ロメロ
まえがき 〜朽ちかけた映画館での奇妙な少年の回想〜/ジョナサン・メイベリー
デッドマンズ・カーブ/ジョー・R・ランズデール
スーという名のデッドガール/クレイグ・E・イングラー
ファスト・エントリー/ジェイ・ボナンジンガ
この静かなる大地の下に/マイク・ケアリー
ジミー・ジェイ・バクスターの最後で最高の日/ジョン・スキップ
身元不明遺体/ジョージ・A・ロメロ
安楽死/ライアン・ブラウン
軌道消滅/デヴィッド・ウェリントン
乱杭歯/マックス・ブラリア
灼熱の日々/キャリー・ライアン

「生者の章」には以下の作品が収録されている。

その翌日/ジョン・A・ルッソ
卓上の少女/アイザック・マリオン
ウィリアムソンの愚行/デイヴィッド・J・スカウ
動物園の一日/ミラ・グラント
発見されたノート/ブライアン・キーン
全力疾走/チャック・ウェンディグ
孤高のガンマン/ジョナサン・メイベリー
現場からの中継/キース・R・A・ディカンディード
死線を越えて/ニール&ブレンダン・シャスターマン
ジョージ・A・ロメロへの追悼文

ほとんど知らない作家ばかりだが、そのプロフィールを読むと、有名な映画やコミックの原作で活躍している人だということが分かる。

ゾンビが蔓延している世界、ゾンビはゆっくり歩く、ゾンビに噛まれるとゾンビになる、ゾンビは頭を吹き飛ばされると死ぬ、という基本ルールの元で、各作家が趣向を凝らした作品を提供している。
書いている方が楽しいだろうと思うが、読んでいてもあまり盛り上がらない。
「ゾンビ」は文学よりも、映像に向いている素材なのだろう。
「WORLD WAR Z」のような傑作は、なかなか生まれない。

ロメロが亡くなった年に出版されたのは、とてもタイムリーだった。
ファンとしては、買うしかない。

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