われらはレギオン1

われらはレギオン1  AI探査機集合体 (ハヤカワ文庫SF)宇宙を舞台にしたスペース・オペラだと思ったら、まるで違った。
未知の惑星の開拓、敵宇宙船との戦い、人類の救出というスペオペ的内容だが、主人公のキャラによって、とても面白い話になっている。
主人公は宇宙船のAIである。
人間の意識を移植したタイプのAIであり、だんだん増えていく。

主人公であるSFオタク・エンジニアのボブは、死後はコールドスリープし、復活可能な技術が整った時に解凍される契約をする。
ところが、意識が戻ると、アメリカは宗教的独裁国家になっており、彼の体は廃棄され、意識だけが惑星開拓用の宇宙船のAIになっていた。
宇宙船が他の星域に出発する時に、地球では内戦が勃発し、移住可能な惑星を発見しても、移住する人類が存在するか分からない状況になってしまった。
それにしても、他にすることもないので、目的の星域に到着し、新しい宇宙船を建造し、コントロールシステムとして、自身をコピーする。
こうして、同じ人間、ではないけれど、同じ意識が複数存在することになる。
元は同じ意識だが、それぞれが微妙に異なり、ボブたちの会話は漫才のように楽しい。
ボブたちは、時には仲違いしながらも、力を合わせて、難関に立ち向かう。

ボブはSFオタクなので、セリフの端々にSFネタが散りばめられていて楽しい。
宇宙船のインターフェースに過ぎなかったグッピーも、どんどんいいキャラに育っていく。
ユーモアSFは、やはりいい。

まじめな話、ああいう外見であることが応募要件になってるんじゃないのか? 
〝《ポルターガイスト2》に出てきた気味悪い男のような見た目であること〟ってところか。

[命令のままに](《宇宙空母ギャラクティカ》に登場する機械生命体サイロンの歩兵の決まり文句)
ぼくは吹きだした。決まりだった。グッピーは個性を獲得している。

ぼくは片眉を上げてグッピーを見た。
「きみの意見を教えてくれ」
[それができるほどの給料はいただいておりません]

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