カササギ殺人事件

カササギ殺人事件〈上〉 (創元推理文庫)多分、2018年度「このミス」海外部門1位になると思われる大人気のミステリー。
イギリスの片田舎でメイドが事故死した、さらに殺人事件が続いたため、クリスティのポワロを思わせる探偵が解決に乗り出す。
非常に古典的なミステリーであり、なぜこの作品がそれほど人気があるのか分からなかった。
下巻を読み始めるまでは・・・

さて、ここからはネタバレである。
ネタバレしなくれば、この作品の魅力は語れない。
この独特の2重構造を。

上巻の最後で探偵は断言する。
「メイドを殺した犯人は分かっている」

ところが、後半は現実世界の担当者視点の語りから始まる。
上巻の最初もそうだったが、その時は特に気にならなかった。
実は、「カササギ殺人事件」の解決章が行方不明になっており、編集者がそれを探すのが下巻の中心になっている。
作者は自殺しているのだが、編集者はそれに納得ができない。
原稿と犯人を探し、素人探偵の危なっかしい捜査が延々と語られる。
この小説は、2つのミステリーが含まれていたのだ。

捜査の過程で小説家の歪んだ創作姿勢や小説に仕込まれたトリックが明らかになっていく。
小説内のミステリーよりも、こちらの方が断然面白い。

本格ミステリー好きが好みそうな、凝った構成である。

最先端の科学技術が一切存在しない懐かしき時代の殺人

[amazonjs asin=”4488265073″ locale=”JP” title=”カササギ殺人事件〈上〉 (創元推理文庫)”]

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。