ミニマリズムで有名になった著者が、次に挑んだのが「習慣」だった。
「習慣」に関する数多くの研究を集約しながら、自分独自の視点が全編を貫かれている。
冒頭にある彼の1日のスケジュールが良い。
毎日ランニングして、図書館で仕事をし、早く寝る。
憧れるライフスタイルだ。
この本では、「意志力に頼らない」実行が勧められている。
意志力は使うと減ってしまう。
意志力を減らさないためには、決断の回数を減らすこと。
考えずに行動することこそが、「習慣」である。
「習慣の動物」になる。
考えずに行動するには、行動のルーチン化と時間割が有効である。
行動をルーチン化し、決まったトリガーで実行することで、決断の必要がなくなる。
子どもの頃のように、時間割に沿って行動すれば、いつ行動すべきが迷うことがない。
この作成は試してみたい。
成功ではなく、「続けている」ことを報酬にする。
続けるためには報酬が必要だが、成功を報酬にすると、成長が見えないと続かなくなる。
「続けていること」そのものを報酬とし、続けている自分を肯定することが有効な方法である。
大きな目標を立てて、実現できない自分に対し嫌悪感を持つのが、習慣の定着には一番良くない。
マシュマロを待てなかったのは、意志力が弱かったからではない。単にコインを投げる回数が多かったせいだ。すると対策は、コインを投げない=意識を呼び出さないことになる。
画家チェック・クロースは「インスピレーションが湧いたら描くというのはアマチュアの考えで、僕らプロはただ時間になったら仕事に取りかかるだけ」と簡潔に言う。
「やりはじめないと、やる気はでません。脳の側坐核が活動するとやる気が出るのですが、側坐核は、何かをやりはじめないと活動しないので」