人類、宇宙に住む

SF的未来紹介で楽しませてくれるミチオ・カクが、今回は宇宙移住について解説している。
宇宙開発の歴史から現代の状況、そして未来と、その先の未来への続く。
「その先の未来」の話は、量子力学を元にした多元宇宙にまで行ってしまっているので、ついて行けなくなってしまった。
宇宙移住を中心にして、現代科学のあらゆるトピックをぶちこんだ気もするが、それはそれで楽しめた。
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町山智浩・春日太一の日本映画講義 時代劇編

映画評論家の町山智浩と映画史・時代劇研究家の春日太一の2人による時代劇に関する対談である。
ほとんどの映画が、名前こそ知っているが、観たことのない作品だった。
それぞれを観てみたいとも思うが、それよりもリアルタイムに観てみたかった。
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ニューパワー

ネットワークの力を使い、多くの人を動かすのが容易になった。
これが、著者の言うところの「ニューパワー」の源泉である。
少数の人間に力が集中する「オールドパワー」に対し、「ニューパワー」は素晴らしいものに思える。
しかし、どちらも「パワー」の使い方であり、ISISも巧みに「ニューパワー」を駆使していることを考えると、どちらが善でどちらが悪というものではない。
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今昔百鬼拾遺 鬼

京極夏彦を読むのは何年振りだろう。
かつては、「京極堂シリーズ」を楽しく読んだものだ。
ミステリーとしては無茶だったが、妖怪小説として、ページの大部分を占めるウンチクを含めて、面白かった。
本シリーズは、その京極堂の妹が主人公である。
兄たちにくらべると、どうしても派手さに欠ける。
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ホープは突然現れる

実にクレア・ノースらしい作品だった。
1作目では繰り返し生まれ変わる人々、2作目では接触により身体を乗り換える人々描いていた。
本作では、なぜか人に忘れられてしまう人間が主人公である。
前2作との違いは、その特性ゆえに仲間がいないことだ。
お互いに忘れてしまうので、仲間として長持ちしない。
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