平井和正の有名な「ウルフガイシリーズ」を、実は読んでいなかった。
キンドルで安くなっていたので、この機会に読んでみることにした。
今となっては、古典と呼んで良い作品だと思う。
リアルタイムで読んでいたらもっと楽しめたのに、と思う。
いま読むと、当時の読者を驚かせた斬新さが感じられなかった。
主人公は都会のトラブルバスターである。
事件を呼び込む体質だが、どんな危険な状況でも狼男なので、死ぬことがない。
特に満月の時は無敵である。
主人公が不死身なので、安心して読めるハードボイルドである。
その分、主人公のピンチにスリルを感じることがあまりない。
狼男であることを楽しんでいる主人公は珍しい。
全能感を背景とした能天気さは、読んでいて楽しい。
今後は、スーパー狼男と名乗ることにしよう。