はだかの太陽

アシモフのロボットバディものの2作目。
「鋼鉄都市」の続編。
舞台は地球からソラリアへ。
これぞSF!
むかしワクワクしながら読んでいたのは、こういうSFだった。

宇宙開拓の結果、高度のテクノロジーを手に入れた人類は、地球に残った人々からは宇宙人とみなされるようになった。
その宇宙人によって、地球に残った人々は地球から出られない、緩やかな支配を受けていた。

ロボットの支援を日常とする宇宙人に対し、地球の人々はロボットを毛嫌いしていた。
地球で起こった犯罪を地球の刑事とロボットのバディが解決したのが前作「鋼鉄都市」だった。
本作では、同じコンビが宇宙人の惑星「ソラリア」で事件に挑む。

ソラリアで起きた事件は、宇宙人では解決できなかった。
ソラリアは、極端に人工が少なく、他人とはホロ映像でのみ会話し、実際に会うことを忌避する文化である。
だから殺人は難しい。
事件のトリックは、ロボット3原則の盲点をつくものだった。

ミステリーとしても素晴らしいが、謎解きに終わらず、地球と宇宙人の対比から、人類の未来を考察するのがSFである。
むかしのSFは、このような構成をとっていたものが多かった。

「社会的安定とはどういうことですか?」
「ここの現状がそうです。ソラリアの。この世界では人間は有閑層だけです。
だから、ほかの宇宙国家を恐れる理由がないのです。おそらく1世紀ほど待ちさえすれば、彼らはみなソラリア化するでしょう。これはある意味では、人類史の終焉になるかもしれない。少なくとも達成点ですね。ついに、ついに、あらゆる人間が、必要とするもの、欲しいものをすべて手に入れるのですからね。ほら、いつだったか聞きかじった文句があるんです。出典は知りませんがね、幸福の追求というようなことでした」

「第一条をやや弱めるということだ」
「なぜそんなことを? 子供自身の将来によかれと思うから躾をするんじゃないんですか。それが躾というものでしょう」

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