超高齢社会の「困った」を減らす課題解決ビジネスの作り方

日本の超高齢化が見えていた頃から、シルバー・ビジネスにチャンスがあると言われてきた。
しかし、それだけにフォーカスした本は珍しい。
いくつかの切り口から、ビジネスの可能性と既に存在する商品やサービスが紹介されている。
補助金に頼りすぎてはいけない、などというアドバイスは、この業界ならではだろう。

切り口の1つ目は「体の変化」の対応するビジネスだ。
高齢者の8割以上は、介護未満かつ健康未満なので、「軽老商品」の需要が大きい。
「ファンタスティック」はファッショナブルなスティック専門店だ。
「ミライスピーカー」は指向性が高く、難聴の人にも聴こえやすい商品である。

介護周辺ビジネスでは、コミュニケーション・ロボ「パルロ」が体操のインストラクターで好評を博している。
「マッスルスーツ」は、着るパワードスーツだ。
介護労働を軽減してくれる。

「日常の困りごと」を助けるビジネスでは、社会問題になっている買い物難民対策として、移動販売車「とく丸」がある。
「とく丸」本部、地域のスーパー、自営業である販売パートナーの3者にメリットがある。
そして、それぞれの利益が分かりやすい。
「まごころサポート」は、各種の困りごとを20分500円で請け負う。
そのノウハウをパッケージ化して、全国の新聞販売店頭の地域密着企業に提供している。

「地域」コミュニティを活性化するビジネスとして「異世代ホームシェア」がある。
高齢者が大学生に部屋を貸す。
高齢者は万が一や夜間の不安が解消され、大学生の生活費負担が軽くなる。

様々なチャンスがあるが、簡単にヒットするビジネスはなく、状況に応じた試行錯誤で、諦めずに続けるしか成功の道はないようだ。

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