依頼人は死んだ

NHKのドラマ「ハムラアキラ」でシシド・カフカ演じる女探偵がとてもカッコ良かったので、原作を読んでみることにした。
原作は短編集だが、そこそこたくさん出版されている。
ドラマ化された作品もあるが、少しラストが違っていたりする。

本書には、以下の短編が収録されている。
・濃紺の悪魔
・詩人の死
・たぶん、暑かったから
・鉄格子の女
・アヴェ・マリア
・依頼人は死んだ
・女探偵の夏休み
・わたしの調査に手加減はない
・都合のいい地獄

クールな女探偵であることは変わらないが、ドラマ版とは微妙にベクトルが違う。
この中でドラマ化されたのは「濃紺の悪魔」「わたしの調査に手加減はない」。
特に「わたしの調査に手加減はない」に至っては、ドラマ版では犯人が違ったりする。

ダークな作品が多く、好みである。
人間不信に陥りそうなラストが嬉しい。
ただ、シシド・カフカほどのインパクトはないので、続きを読むことはないだろう。
それよりもドラマ版の続きをやって欲しい。

眠れず食べられないのはわたしも同じだったが、いいこともあった。小動物の死骸が宅配便で送られてくることが度重なったため、すっかり腐臭に慣れたのだ。いまでは始末をするのも鼻歌まじり、人間とはどんな環境でもひとつくらいいいことを見つけられる生き物だ。

「あんたって最高よ。ひとを泣かしておいて、微動だにしないんだから」
「同情がなぐさめになった経験がない」

「さあ、たぶん、暑かったからじゃねえ」

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