この頃、YouTube芸人となっているらしい中田敦彦による独学のススメである。
彼のYouTubeは、芸人には珍しく教育系ということで、本書は、独りで勉強するときのノウハウが紹介されている。
若干方向性が違う気もするし、「死ぬほど面白く」はなりそうもないが、役に立ちそうなトピックもいくつかあった。
本書で取り扱っている分野は、歴史、文学、政治・経済、英語である。
「歴史」
世界史を学習してから日本史の学習をすると、関係性が見えてくる。
年号は覚える必要はない。
歴史はストーリーを楽しむ。
そのためは、推しメンを作り、キャッチコピーを考えると良い。
年号を覚えないという潔さは、好感が持てる。
「文学」
あらすじを知ってから本文を味わう。
先が分かってしまうのは、私としては避けたいが、文学に馴染みのない人が、とっかりとして始めるには良いかもしれない。
「政治・経済」
政治・経済を学習するのは、「自分の身を守るため」という考え方には賛成だ。
政治・経済は、点ではなく、線で理解する、というのもうなずける。
しかし、このパートは、ITの話が多すぎる。
IT系の人間としては、いささか退屈だった。
「英語」
提携表現のバリエーションを増やすコトを提唱している。
やはり、これが王道のようだ。
しかし、学習に取り入れるのはなかなか難しい。
巻末で紹介されている本に面白そうな本が多かった。
また、読む本が増えてしまった。
歴史の軸をつくるメリットは、ジャンルを広げていったときに、自分の頭の中で知識を1つに体系立てて整理しやすくなることです。
大喜利をやるつもりで、「よし!坂本龍馬に面白いキャッチコピーを付けてみよう!」と思って色々調べてみれば、いままで気付かなかった事実が見えてくるようになるかもしれません。
節目の年号を覚えておくと、歴史上の出来事と年号をセットで目にしたとき、それが何時代なのかすぐに把握できるというメリットがあるのです。