食が人間の身体、心、環境を変えた。
この観点で過去・現在・未来を考察している。
過去と現在については興味深かったが、未来はあまり面白くなかった。
趣味でテクノロジーが人間に与える影響についての本をよく読むので、新しい発見が少なかったからかもしれない。
続きを読む 「食べること」の進化史
月別アーカイブ: 2020年10月
20世紀SF①1940年代
SFの歴史を調べなおそうとすると、意外に文献がない。
そんな中、年代ごとに代表的な短編を集めたこのシリーズは、得難い資料である。
1冊目は、今のかたちのSFが生まれた時期と言っても良い1940年代の作品が集まれている。
メンバーは、昔からのSFファンならばワクワクする顔ぶれである。
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ゲームシナリオのための戦闘・戦略事典
ゲームのシナリオを考えるための、シンプルな解説集。
兵の種類や武器、戦術、戦略が解説されている。
ファンタジーのシナリオが前提なので、古代から中世の西洋の記述が多い。
コンパクトにまとまっていて読みやすく、発見がある。
しかし、事典の宿命として、最初から読んでいると途中で飽きる。
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黄色い夜
好きな作品が多く、注目している作家の一人である宮内悠介の新作である。
アジアの小国を舞台にした「あとは野となれ大和撫子」でもマイナーな国の描写が良かったが、本作でも旅の雰囲気がとても良い。
ただ、要塞攻略モノとしては、呆気なかった気がする。
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売上が上がるバックオフィス最適化マップ
企業のIT化についての処方箋である。
会計中心なところが共感できる。
クラウドサービスを積極的に利用しようというところが新しい。
ただ、効率化が中心なので、経営者の説得は難しいのではないかと思う。
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コンサルタントが現場で体得したデータ移行のコツ
データ移行にだけフォーカスした珍しい本である。
データ移行は経験がものをいう世界であり、書籍としての情報は少なく、経験者のノウハウはとても役に立つ。
書いてあることは、一般的なことだが、体系的にまとまっており、そのまま参考資料として使えそうだ。
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生物学探偵セオ・クレイ 街の狩人
前作は熊の偽装殺人だったので、舞台は山の中が多かったが、今回の舞台は街中である。
生物情報工学者としての独自の視点で、犯人を追う。
主人公のセオは前作よりもたくましくなった印象である。
すきを突いたとはいえ、牢獄で殺し屋を撃退してしまうのだ。
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柳生十兵衛死す
山田風太郎のぶっ飛んだ小説には慣れているつもりだった。
しかし、本作はスゴい。
2人の柳生十兵衛が登場する。
それも室町と慶応の2つの時代をタイムトラベルして闘うのだ。
もう、何が何やら。
怪作にして、傑作である。
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