「食べること」の進化史

食が人間の身体、心、環境を変えた。
この観点で過去・現在・未来を考察している。
過去と現在については興味深かったが、未来はあまり面白くなかった。
趣味でテクノロジーが人間に与える影響についての本をよく読むので、新しい発見が少なかったからかもしれない。

以下、細々と面白かったトピックについて。

人間は雑食を選択した。
そのため、日々食べるものを考える宿命を負うことになった。

人間は小麦や稲を栽培することで、安定的に食料を得ることができるようになった。
しかし、これは小麦や稲によって、人が操られ、進化させられてとも言える。

現代人の不幸の原因は「穴居人の原理」による。
現代人の望み、夢、欲求は穴居人と変わらない。
それとテクノロジーとの間に軋轢が生じている。

料理=食材×調理法×思想、である。
調理法には、香辛料や砂糖、冷蔵庫、缶詰、工場なども含まれる。
現代は、グローバル化による均質性と多様性のスパイラルとなっている。

人間は、肉食と調理によって脳の巨大化を促進した。
果物を主食とするチンパンジーは、1日中食べることに費やしている。

アリには、アリ特有の成分、”アリの酸”と書く「蟻酸」が含まれています。蟻酸は、刺激性のある独特のにおいがするため、いってみれば、他の食材には代えがたい”薬味”のような役割を果たすことができます。昆虫食は、未来の食料源という視点だけでなく、新たな食経験を生み出す新たな食材という視点でも、注目される可能性があります。

脳も腸も、成長の維持に膨大なエネルギーを要する器官です。現在のヒトの脳と腸の単位質量あたりのエネルギー消費量はほぼ同じで、ともに身体の基礎代謝コストの約2割を使います。
腸には約1億もの神経細胞があり、これは脊髄や末梢神経系全体にある神経細胞の数よりも多いことが知られています。腸という、いわば”第2の脳”は、食べ物を分解する、栄養素を吸収する、老廃物を排泄するといった複雑な活動を監視して、制御するための精巧なシステムを何億年も前から進化させてきました。

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