キングの短編集後半戦。
バラエティに富んでおり、普通小説やホラー、楽しめる作品やわけの分からない作品が収録されている。
以下は、レビューというより、読んだことを思い出すための自分に対するメモである。
「ハーマン・ウォークはいまだ健在」
不幸な事故の当事者たちの主観による記述。
彼女たちの人生が厳しいものだったのは分かるが、それを小説で読みたいものでもない。
「具合が悪い」
ロバート・ブロックあたりが書きそうな、ワンポイント・アイディアの奇妙な小説。
エドガー・アラン・ポーの「黒猫」のようなティストもある。
オチは最初から分かっているので、後は作者の力量を楽しむだけ。
「鉄壁ビリー」
懐かしい雰囲気の野球小説。
でも、最後は陰惨である。
「ミスター・ヤミー」
ゲイとAIDS、そして老人と死の話。
「トミー」
60年代についての詩である。
私は生まれたばかりであり、その時代に生きていたわけではないので、この詩は理解できなかった。
「苦悶の小さき緑色の神」
苦痛についての小説であり、キングにかかると、この感覚がとてもリアルに伝わってくる。
苦痛と悪魔払いという組み合わせが面白い。
「異世界バス」
バスで移動する際に見た幻想。
「死亡記事」
死亡記事を書くと、実際に人が死ぬ、「デスノート」みたいな話。
同姓同名の人間も死ぬことが判明し、大変な事態になる。
「酔いどれ花火」
2つの家の争いがエスカレートし、花火合戦になっていく。
なんだそれ。
「夏の雷鳴」
終末後の世界での犬とバイクを相棒とした生活。