習慣超大全

習慣についての本はよく読むが、この本はひとつのシンプルなアイディアを元に理論を展開しており、興味深い。
説得力があって、やってみようという気になる。
図書館で借りたのだが、手元に欲しくなってKindle版を購入した。
ただ、このタイトルは誤解を招く。
たくさんの方法をまとめたようなイメージを与える。
原題は「TINNY HABIT」つまり「小さな習慣」であり、この方が内容にマッチしている。

タイニーハビットの「レシピ」はシンプルである。
「これをしたら、これをする」というレシピカードを作る。
30秒もかからない小さな習慣にまとを絞るのがポイントだ。
小さいから失敗した時のリスクを心配しなくて良い。
望む行動を「小さい行動」に分割して、生活の中に組み込む。

タイニーハビットの構造は以下の通り。
1.アンカーの瞬間
 習慣になっている日課をアンカーとして、実行する行動を思い出す。
2.小さい行動を実行する
3.祝福
 ポジティブな感情を生み出す。「よくできた!」

「行動=モチベーション、能力、きっかけ」であり、どれが欠けても行動しない。
1.行動をうながす「きっかけ」があるか
2.実行する「能力」があるか
3.実行するモチベーションがあるか
フォッグの行動モデルにおける行動曲線の右上の状態だと行動を起こす。
モチベーションが高く、実行しやすい(能力がある)状態だ。

モチベーションは、波があり、あてにはならない。
実行するには行動をデザインする必要がある。

行動デザインのステップ
1.「願望」を明確にする。
2.「行動の選択肢」を挙げる。
3.「自分にあった行動」を選ぶ。
4.小さく始める。
5.「効果的なきっかけ」を見つける。
6.成功を「祝福」する。
7.トラブルシューティング、反復、拡大。

「2.「行動の選択肢」を挙げる。では、「行動の群れ」を使う。
「願望」のまわりに考えうる「行動」を書く方法だ。

「3.「自分にあった行動」を選ぶ。」では、効率的で自分が望む方法が実行可能だとしている。
影響の大きさと実行しやすさのフォーカスマップに「行動」を配置し、右上のものを選ぶ。
「したい」と「できる」が一致している必要がある。

時間、資金、身体的能力、知的能力、日課からなる「能力のくさり」で、弱い輪を発見し、対策する。

図解したほうが分かりやすい方法なので、メモだけでは心配なので、手元において参照できるようにKindle版で購入した。

3秒くらいしかかからないこの習慣を、私は「マウイ習慣」と呼んでいる。
朝起きて床に足をつけたら、まずこう言ってみよう。
「今日は素晴らしい日になる」 ただそれだけを声に出して言い、楽観的で前向きな気分になるようになる。

やる気や意志の力といった援軍の頼りなさを考慮するなら、変化は小さなものにとどめ、期待を低く保つことがデザインのポイントとなる。
小さいことは実践しやすい。つまり、あてにならないやる気に頼る必要はないということだ。

きっかけがなければ、モチベーションと能力がどれほど高いレベルにあっても行動は起こらない。
きっかけなくして行動はない——。単純にして揺らぐことのない法則だ。

私たちは本当に、絶対に、自分を責めるべきではない。

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