SF映画術

ジェームズ・キャメロンがSF映画界のそうそうたる6人と対談する。
番組を書き起こした本らしい。
内容的には目新しさはないが、SFに対する愛と、純粋な期待が伝わって来る。
SFの人類に対する貢献を、こんなに信じているとは!

「ターミネーター」「アバター」の監督であるジェームズ・キャメロンが、SF映画会のレジェンドたちと語り合う。
テレビの対談番組を書き起こした本のようだ。
われわれの世代にとっては、ヒーローが集合してような興奮がある。

地球外生命体についてスティーヴン・スピルバーグと語り
星間旅行についてジョージ・ルーカスと語り
タイムトラベルについてクリストファー・ノーランと語り
モンスターについてギレルモ・デル・トロと語り
未来世界についてリドリー・スコットと語り
ロボットについてアーノルド・シュワルツェネッガーと語る。
夢のようなメンバーだ。

内容的にはそんなに凄いこともないが、そんなことはどうでも良いと思わせるラインナップである。
驚いたのが、SF映画の役割について、前向きに信じていることだ。
人類が自身の将来を考えるにあたり、有効なビジョンを与えられると思っている。
単純にエンターテイメントととして割り切っていないようだ。

写真を見ると、みんな歳をとったなあ、としみじみ思ってしまう(ノーラン以外)。

SFの創り手が何世代にもわたって遺してくれた素晴らしい作品を理解すれば、我々は人間という種の運命をコントロールするための一歩を踏み出せるのだ。
これは、サイエンスフィクションの物語。
我々自身が、人類の結末を決めることになる。

SFの物語は人々に違ったものの見方をするように促すことができる。

SFは、「人間が進むべき道を誤りつつある」と警告し、「技術そのものがおかしくなっている、あるいは人間が技術の使い方を間違っている」と気づかせてくれるいち手段なんだ。

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