逃亡テレメタリー マーダーボット・ダイアリー

マーダー・ボット・シリーズ3作目。
長めの中編と短編2本で構成されている。
皮肉で照れ屋の弊機に会えるだけで、このシリーズを読む価値がある。

完全なキャラものだが、SFとしての設定もなかなか面白いことに、今回始めて気づいた。
利益を優先して、人の命を何とも思わない企業リムと対照的に、弊機が迎え入れられた世界は、助けられた遭難者を先祖とする移民の社会である。
だから、差別なく人々の権利を保証する。
しかし、弊機は、元々戦闘のために作られた機械と人間のハイブリッドなので、手放しで受け入れるのは難しい。
弊機が受け入れられるように、友人たちも頑張ってくれている。
けれども、結局、事件に巻き込まれる度に、自力で理解者を獲得し、だんだん仲間が増えていく。
今回は、船のAIが登場しなかったのが残念。

次回作はいつだ?

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