一度読んだら絶対に忘れない 世界史の教科書

「一度読んだら絶対に忘れない 世界史の教科書」シリーズの3作目。
「経済」の次は「宗教」だった。
ざっくりと、それぞれの宗教の成り立ちや関係が分かり、すっきりする。
と読んで直後には思ったが、案の定、数日たつと記憶が薄れてしまう。
日常生活で必要な知識ではないし、試験が待っているわけではないので仕方ないが。

本書では、世界の宗教について、その関係性をもとに解説している。
メジャーな宗教もあれば、そうでないものもある。
扱われているのは、以下の宗教である。

・ゾロアスター教
・ユダヤ教
・キリスト教
・マニ教
・イスラーム
・ヒンドゥー教
・ジャイナ教
・仏教
・シク教
・儒教
・道教
・神道

兄弟関係にあるユダヤ教、キリスト教、イスラームの関係が面白い。
「ノアの方舟」のノアの息子のひとりが「セム」という人物で、その子孫を自称しているのが、ユダヤ教やキリスト教を生んだパレスチナの民族やイスラームを生んだアラブ人である。
なので、この3つの宗教は「セム的一神教」と呼ばれる。

神は「在って在るもの」と自己紹介しており、「存在」を意味する4文字である「YHWH」が神の名になる。
子音だけで発音できないのでキリスト教では母音を足して「ヤハウェ」と呼び、ユダヤ教では神の名を唱えるのは畏れ多いことから「アドナイ(私の主)」と呼ぶ。

聞き慣れない「ゾロアスター教」は、「人類初の宗教」と呼ばれ、多くの宗教に影響を与えた出発点である。
善と悪の戦いという世界観を持ち、キリスト教に影響を与えた。

また、ユダヤ教の本質は、 いつか来るという救世主を「待ち望む宗教」であり、救世主が「実際に現れる」ことは、いわば想定外です。 イエスが救世主として「実際にこの世に現れた」という噂は、ユダヤ教の指導者たちの心境を複雑にしたことでしょう。

一般的には「イスラーム」の言葉自体に「神に自らをゆだねる」という「宗教そのもの」の意味が含まれるため、「イスラーム教」とはいわず、「イスラーム」と呼ばれています。

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