奇妙な菌類

菌類の不思議な世界を堪能した。
ただ、人に説明しようにも覚えてないのが残念である。
菌類は、真菌、細菌、ウィルスに分類される。
真菌とは細胞内に核を有する真核生物であり、シイタケ、黒カビ、イーストがこれにあたる。
細菌は納得菌などである。
本書は、主に真菌について語られている。

真菌は菌糸からできている。
シイタケを縦に裂くと見える細い糸状のものである。
厳密には直径10マイクロメートルで、目に見えないほど細かい。
大きな塊になったのがキノコで、そうでないものがカビである。
外見的な特徴で分類されている。
キノコのカサは、子実体と呼ばれる胞子を放出する生殖器官で、本体は地下にある。

分類上、菌類は植物よりも動物に近い。
植物の祖先と菌類・動物の祖先が分岐してから、菌類と動物の祖先は分岐した。

菌類は多くの生物と共生している。
ウメノキゴケのような地衣類は、菌糸でできた身体の中に単細胞の藻類が共生している複合生物である。
コケ植物とは縁遠い。
キクイムシは身体の中の袋に特定の菌を入れて運び、樹木の中で育てる。
また、昆虫に寄生する寄生菌もいるが、その寄生菌に帰省する寄生菌「ハイパーパラサイト(重寄生者)」がいる。
このことにより、特定の寄生菌が爆発的に増えることはない。

菌根類は、複数の植物個体と地下の菌糸(菌根ネットワーク)で繋がり、情報交換している。
昆虫の食害を受けると、揮発性物質を生産し、捕食者を排除する植物がいる。
菌根ネットワークで情報が伝わり、食害を受けていない他の個体も揮発性物質を生産する。

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