魂手形 三島屋変調百物語七之続

宮部みゆきの三島屋変調百物語シリーズの第7巻。
相変わらず怪談として斜め上をいっている。
今回は、火焔太鼓、一途の念、魂手形の3作品。

「火焔太鼓」
山間の小さな藩を舞台にした妖怪モノ、もしくは怪獣モノ。
陶器が産業になった理由や、力を得るために動物の肉を食べる習慣から繋がるオチなど、長編のファンタジー小説くらい設定が良く考えられている。
映像化して欲しいが、宮部みゆきの怪獣モノのNHKによる映像化が悲惨だったので、やめて欲しい気もする。

「一途の念」
悲しいが普通の話かと思ったら、最後の最後で幻想小説になる。

「魂手形」
魂を導く男に関わった少年の話。
魂を成仏させるために、悪霊の力を借りて大暴れする、という発想が時代劇ではない。
久しぶりに登場したスティーブン・キング的な悪魔が不吉だった。
今後の展開が気になる。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です