大人の教養としてのアート入門

絵画の歴史をシンプルに絞り込んだ説明。
ひとつの見方だと思うが、とても分かりやすい。
ページ数も少なく、すぐに読み終わる。
アートは趣味であって、ビジネスマンに必要な教養ととらえるのには、少し抵抗があるが。

この本ではアートの中の絵画に焦点をおき、その頂点が印象派だとしている。

中世までの絵画は、外界を観察するのではなく、決まった型に当てはめて描くのが絵画だった。
その後、外界を忠実に写実する絵画が誕生した。
写真的な描写の後に、画家が見た世界を描く印象派が現れた。
実物がどうあれ、見た人間の感じたイメージをそのまま描く手法だ。
写実の伝統はここでピークを迎えた。
さらにピカソなどは、現実を大きく歪め、見るものの心を大きく揺さぶる絵画を描いていく。

アートの価値を決めているのは、表面的なきらびやかさなどではなく、歴史と文脈です。そのアーティストは史上どんな位置づけにあるか、どんな流れの下に作品はつくられたか。そうしたことを基準に、作品の評価や価格は定まります。

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