観察する目が変わる昆虫学入門

思っていたような本ではなかった。
観察するための知識を得るための本なので仕方ないが、それならカラー写真は説明文のそばにして欲しい。
昆虫に関する本は、そろそろ内容を吟味してから読んだ方が良いかもしれない。

面白かったトピックは以下の通り

昆虫は陸地であればどこにでもいる。
1種類の昆虫があらゆる土地に適応するのではなく、それぞれの環境に適応した形で種類が増えた。
スペシャリストが多い種なのである。
なお、海中での多様性は甲殻類が担っている。

昆虫によって休眠から覚醒する時期や条件はさまざまだが、その昆虫が食べる食草の活動時期と一致しており、植物と昆虫は密接な関係にある。

寄生性の昆虫に寄生する2次寄生する昆虫が存在する。
これによって寄生昆虫の個体数が調整されていると考えられる。

人間に聞こえない音で交信する昆虫たちは空気振動ではなく、基質振動という音の伝わり方を利用している。
彼らは自分がとまっている植物の葉や茎に振動を与え、他の個体と交信している。

昆虫の交尾前の行動に「婚姻贈呈」というプレゼント作戦がある。
オスがメスにプレゼントを与え、メスが食べれば交尾が成立する。
小さな餌だと交尾時間が確保できないので、十分に大きな餌をプレゼントする必要がある。
オドリバエの仲間は獲物を糸でくるんで渡すが、木片などを糸でくるんで渡すこともある。

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