アシモフにしては、読みづらかった。
特に人間ではなく、他の星の知的生命体を主人公にした第二部。
冒頭で説明されている、本作を書くに至った理由が笑える。
ロバート・シルバーバーグにプルトニウム186が存在しないと説明した上に、それが存在するSFを書くと大見えを切ったのだ。
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「フィクション」カテゴリーアーカイブ
黄色い夜
好きな作品が多く、注目している作家の一人である宮内悠介の新作である。
アジアの小国を舞台にした「あとは野となれ大和撫子」でもマイナーな国の描写が良かったが、本作でも旅の雰囲気がとても良い。
ただ、要塞攻略モノとしては、呆気なかった気がする。
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生物学探偵セオ・クレイ 街の狩人
前作は熊の偽装殺人だったので、舞台は山の中が多かったが、今回の舞台は街中である。
生物情報工学者としての独自の視点で、犯人を追う。
主人公のセオは前作よりもたくましくなった印象である。
すきを突いたとはいえ、牢獄で殺し屋を撃退してしまうのだ。
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柳生十兵衛死す
山田風太郎のぶっ飛んだ小説には慣れているつもりだった。
しかし、本作はスゴい。
2人の柳生十兵衛が登場する。
それも室町と慶応の2つの時代をタイムトラベルして闘うのだ。
もう、何が何やら。
怪作にして、傑作である。
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メアリ・ジキルとマッド・サイエンティストの娘たち
ジキルとハイドの娘を中心に、モロー博士の動物人間やフランケンシュタインの花嫁などが活躍するスチームパンク風のコミカルなミステリーである。
助っ人としてシャーロック・ホームズまで登場する豪華さである。
ストーリー的には驚くべきところはないが、作中にちょいちょい差し込まれる娘たちの会話が楽しい。
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あやかし草紙
三島屋変調百物語シーズン1終了!
というか、このシリーズには、シーズンとかあったんだ。
いまや宮部みゆきの作品の中で、一番楽しみにしているシリーズなので、終了でなくて良かった。
しかし、まさかこんな幕の引き方があるとは、宮部みゆきの引き出しの多さの恐ろしさ。
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ゴーストハント7
十二国記や屍鬼で有名な小野不由美は、このゴーストハント・シリーズで先に有名になっていたとは知らなかった。
たまたま配信でアニメ版を観たが、最終巻でである7巻だけがアニメ化されてなかったので、気になって原作を読んでみた。
様々な謎が解明される、この最終巻は是非アニメ化して欲しい。
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アンドロメダ病原体-変異-
まさかの「アンドロメダ病原体」の続編。
この頃、40年くらい前の作品の続編やリブートが多いが、この作品の続編が出るとは。
前作の著者であるマイケル・クライトンは既に亡くなっているので、本作は別人が執筆した。
それでも、クライトンの遺族公認らしい。
クライトンっぽいケレン味のある設定と、彼には無かったスケールの大きさがある続編だった。
アンドロメダ病原体の変異に納得できるかどうかが、この作品にのれるかどうかの分かれ目だろう。
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任務の終わり
キング初のミステリー・シリーズ「ミスター・メルセデス」も最終巻である。
植物人間になったと思われていた1作目の犯人「メルセデス・キラー」が復活する。
元刑事の探偵ホッジスとの宿命の対決が幕を開ける。
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ファインダーズ・キーパーズ
「ミスター・メルセデス」に続くキングのミステリーシリーズ第2段。
残念ながら前作の探偵役であった元刑事のビルとホリーの出番は少なかったが、犯罪小説として面白かった。
最初から引き込まれる。
キングの第二のピークかもしれない。
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