この頃、フィールド研究に興味がある。
いまさらフィールド研究をする研究者になろうとは思っていないが、フィールドで研究する科学者たちの記録は、冒険小説としても楽しめる。
フィールド研究の本を探していたら、「フィールドの生物学」というシリーズを発見した。
シリーズ1冊目は、アジア圏での野生動物の観察と保護についてだった。
読んでみると、生物学的な説明よりも、研究者の現地での苦労や工夫の方が面白かった。
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「生物学」タグアーカイブ
バッタを倒しにアフリカへ
貧乏昆虫学者のアフリカにおけるバッタ研究の冒険。
研究者の生活がいかに大変か知ることが出来ると共に、研究者の現代の冒険が楽しめる。
バッタの生態についての記述が少ないと思ったら、そちらは別の本があるようだ。
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生物に学ぶイノベーション
生物の持つ多様な能力を人間生活に応用する「生物模倣技術(バイオミミクリー)」についての本である。
生物の持つ能力については、驚くばかりである。
しかし、技術に適用する例は、あまりビックリするようなものはなかった。
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ざんねんないきもの事典
不思議な形態や行動をする生物は多い。
この本は、ユーモラスな視点で、生き物の不思議な(残念な)形態や行動を集めた事典である。
各ページのイラストやとぼけたコメントを読むと笑ってしまう。
子供が読めば、生物学者を目指そうと思うかもしれない。
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破壊する創造者
この本のテーマは「共生」である。
ダーウィンの進化論は、「突然変異」による進化で語れれることが多いが、本書では、進化のエンジンとして「共生」が重要であることが、多くの事例を使って説明されている。
読んだ人の生命観に影響を与える一冊である。
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あなたの体は9割が細菌
肥満、免疫異常、うつ病と言った21世紀病は、体内の細菌のバランスが崩れたことが原因かもしれない。
抗生物質は偉大な発明だが、抗生物質の多用は、体内の必要な細胞さえも殺してしまっている。
体内の細菌は、人類と長年に渡り共生してきたひとつの器官のような存在である。
体内細菌の観点から人間の健康を考える斬新な視点の本である。
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進化とは何か
有名なドーキンスによる子供向けのレクチャーをテキスト化したものである。
「利己的な遺伝子」のドーキンスは、伝説的人物なので、かなりむかしの人かと思っていた。
宗教に対する攻撃が激しいのに驚いた。
日本人には何でもないが、欧米では問題になったことだろう。
全体的には良く知られている理論の説明だったが、個々の事例や紹介の仕方が面白い。
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昆虫は最強の生物である
地球における生命の歴史を、昆虫を中心に解説している。
生命の歴史は、どうしても人間中心か、哺乳類中心となりがちだが、地球上に生息する種の多さから言えば、昆虫の方が圧倒的に多い。
この本では、5億年前から現代に至る、昆虫の変化と繁栄の歴史が語られている。
その多様な戦略には驚くばかりだ。
読んでいて楽しいけれど、一度読んだだけでは覚えきれない情報量である。
何度か読みかえしたい本である。
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へんな細菌すごい細菌
毎週楽しく聴いている「ボイニッチの科学者」というポッドキャストのメインパーソナリティであるオビオさんの著書である。
多岐にわたる科学分野に知識のある著者だが、本職は企業内での研究らしい。
医療分野の企業なので、きっと細菌に近い分野を研究しているのだろう。
この本を読むと、いかに幅広い分野で細菌が利用されているか、驚くばかりである。
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超図説目からウロコの進化心理学入門
チャラいタイトルに反して、進化し心理学の概況について、とてもよくまとまった本である。
図書館で借りたのだが、手元に置きたくなり、Amazonで探したら古本に高値がついていた。
電子書籍で再版して欲しいものだ。
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