「ゾンビ」の巨匠ジョージ・A・ロメロの新作である。
さすがにDVD化を待つような失礼なことは出来ないので、劇場に足を運んだ。
しかし、大御所はどこに行きたいのだろうか?
主人公は前作「ダイアリー・オブ・ザ・デッド」でドキュメンタリー撮影中の学生を襲い、銃や食料を奪った州兵達である。
彼らは州軍から脱走し、強盗となっていた。
インターネットで楽園のような島があることを知り、そこに向かうことにする。
しかし、その島では、生き返った死者をそのままにするかどうかで、2つのファミリーが戦争状態にあった。
映像的には、いつも通りの落ち着いたつくりである。
しかし、なぜ生き返った死者をそのままにして共存したいのかが理解出来ない。
人間の肉を食べないように、馬の肉を食べさせようと努力する。
最終的には、ゾンビが動物の肉も食べるようになるので、そこに監督のメッセージがあると思うのだが、私には理解出来なかった。
車のエンジンをかけるゾンビがいると思えば、馬に乗るゾンビまで登場する。
ゾンビは確実に進化している。
ゾンビの増殖を背景にして、それでもいがみ合う人間の愚かさを描こうとしていると思われる。
だが、うまく伝えられているとは感じられない。
「ゾンビ」がピークだったのだろうか。
[amazonjs asin=”B003VN7SZ8″ locale=”JP” title=”サバイバル・オブ・ザ・デッド DVD”]