メデューサとの出会い

クラークの日本オリジナル短編集の3巻。
知らずに3巻から読んでしまった。
クラークらしいハードで、楽天的でワクワクするSFばかり。
主に太陽系内での冒険物語。
科学の進歩が与える素直な希望と感動を描いた作品が、いまはほとんど見られないのが寂しい。
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しないことリスト

やらなければいけないことが溢れる現代において、あえて「しない」ことでストレスを減らす。
著者の経験による、そのための「リスト」である。
同意できないところもあるが、全体的には納得できる。
とかく人間は真面目すぎるきらいがある。
なんか、癒される本だ。
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人体 失敗の進化史

進化は既存の変更の連続だから最適解ではなく、歪なあり合わせだと思っていた。
それがテーマのこの本の著書が解剖学者なのに最初は違和感を持ったが、考えてみれば、進化が表れるのは生物の身体であり、それを良く知るのは解剖学者だろう。
進化に関する解剖学的知見は面白く、二足歩行は重力に対して90度の変更を内臓に強要した、など目から鱗だった。
著書の現状の科学行政に対する怒りは、もっともだと思った。
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初歩の鉱物学講座

ブラタモリを観ていて、地学に興味を持ったので、「初歩の鉱物学」に参加してきた。
場所は、地層の聖地と言われている長瀞のそばなので、同じ埼玉とはいえ、自宅から片道3時間近くかかった。
休日なので場所によっては道が渋滞していたのもあるが、往復だけで疲れた。
講座自体は、楽しかった。
ただし、参加者が私以外は親子連れしかいない、というプレッシャーを感じなければ、だけれども。
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ヨルガオ殺人事件

ミステリー界の各賞を総なめし、話題となった「カササギ殺人事件」のまさかの続編。
前作も驚くべき構造の小説だったが、本作も同じ作劇上のトリックが使われている。
本の中に本があり、本の中のミステリーが現実世界の謎を解くキーとなる。
謎を解くとこを目的とした本格ミステリーは好きではないが、このシリーズの大胆な構成には楽しませんてもらった。
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