「人類学」タグアーカイブ

人口減少社会のデザイン

今後の日本が向かう人口減少社会について、人類史、社会保障、資本主義、医療、死生観、地球倫理など多角的に検討している。
世界の統計データを引用しており学術的な考察かと思えば、SF的な発想があって面白い。
ただ、観念的で分かりにくいところもある。
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「食べること」の進化史

食が人間の身体、心、環境を変えた。
この観点で過去・現在・未来を考察している。
過去と現在については興味深かったが、未来はあまり面白くなかった。
趣味でテクノロジーが人間に与える影響についての本をよく読むので、新しい発見が少なかったからかもしれない。
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人間の性はなぜ奇妙に進化したのか

「銃・病原菌・鉄」のジャレッド・ダイヤモンド博士の著作だということを読み終わってから気づいた。
本書では。ヒトのセクシャリティに焦点をあてている。
他の動物に比べて人間の性がいかに特異であるかを、進化生物学の視点で解明している。
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最高の体調

現代人の体調が悪いのは、人間の身体は石器時代用に作られているのに、現代の環境が石器時代とはあまりにも違うからだ、というのが本書の主張である。
この頃、よく聞く考え方であり、それをテーマにした本も多く出版さえている。
この本では、環境とのミスマッチがある中で、いかに良い体調を維持するか、様々な観点で語られている。
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サピエンス全史

サピエンス全史(上)文明の構造と人類の幸福新しい人間感を提示する面白い本だった。
人間の進化を認知革命、農業革命、科学革命という視点で分析している。
それぞれについてユニークな見方をしており、人間や社会についての常識が覆る。
また、経済的なメリットではなく、人間は幸福になったかを問題にしているのも面白い。
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人体600万年史

人体600万年史(上):科学が明かす進化・健康・疾病人間は健康になるためではなく、子供をたくさん作れるように進化した。
現代では多くの人が食べるには困らない状況にある。
進化によって作られた身体と環境にミスマッチが起こり、それを原因とする病気が発生するようになった。
身体的特徴から人類の進化と環境のミスマッチを考察し、解決策を検討しようというのが本書である。
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父という余分なもの

父という余分なもの: サルに探る文明の起源 (新潮文庫)サルやゴリラなどの生態に興味がある。
人間と同じ類人猿の社会を知ることで、人間社会の成り立ちや倫理の発生源が理解出来るかもしれないと思うからだ。
著名な人類学者である山極寿一の研究は、そんな興味にピッタリの本である。
ただ、幅広い研究だけに、若干ややこしく、読んでいて混乱するところもある。
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