恒例となりつつある友人夫婦のオマケとして付いて行くオートキャンプである。
今年は混みそうな伊豆を避けて、山梨の川沿いのウェストリバーキャンプ場になった。
初日は豪雨で、どうなることかと思ったが、10月10日の晴の特異日に、間違いはなかった。
朝5時半に家を出た頃から、小雨は降り始めていた。
中央高速ではほとんど渋滞に合わず、キャンプ場側のスーパーで買い物をしている時には、本降りになってしまった。
現地に到着すると、何はともあれタープを立て、テントを設営した。
すると、雨は更に激しくなった。
どうせキャンプ場では、食べるか呑むしかない。
スーパーで買った煮込みうどんを温めて、ビールで乾杯する。
煮込みうどんの温かさがありがたい。
他にすることもないので、呑み続ける。
いつしか日も傾いて来たので、バーベキューを始め、肉をツマミに呑む。
あいにくの天気だが、タープのおかげでバーベキューも出来る。
昔の旅人に比べて、なんたる贅沢、とひとり幸せな気分に浸って呑み続けた。
2日目は8時に起床。
23時には寝ていたので、随分と長く寝た。
キャンプ場とは川を挟んで向かい側の温泉天笑閣に行った。
地元の年寄りが集まる温泉らしく、女風呂はおばあさんばかりだが、女子高のような賑わいだったようだ。
地元のAコープに買出しに行ったらやたら混雑していた。
レジ前の行列は、とても日本とは思えない長さである。
確かに安い。
我々も250円の弁当を買って、昼食用に持ち帰った。
天気も回復したので、午後から釣りである。
ウェストリバーキャンプ場では、キャンプ場の横の川で、つかみ取り、エサ釣り、ルアーフィッシングが楽しめる。
我々はルアーフィッシングである。
そのために、ディスカウントストアで、2,000円弱のルアーフィッシング・レジャーパックを購入したのだ。
ルアーフィッシングの場合、半日入漁券に3,100円も取られる。
これだけ出資した以上は、元を取らねばならない。
ちょうど我々のキャンプサイトの横がルアーフィッシングエリアなので、とてもアクセスが良い。
その気になれば、釣ったそばから料理が出来る。
私のルアーフィッシング・レジャーパックには、ブラックバスなどの大きな魚用の仕掛けしかなかったので、友人に仕掛けを借りた。
しかし、こんな金属のペラペラで魚が釣れるとは信じられない。
まあ、何事も経験という感じで、のんびり竿を振っていると、友人が釣り上げた。
ルアーフィッシングエリアは、常時放流である。
係のオジサンがやって来て、バケツに入った魚を川に流していく。
すると、あっけなく私も一匹釣り上げた。
苦労も、工夫もしていないし、魚に強く引っ張られたわけでもないので、実感がない。
それでもルアーフィッシングでは、人生初の獲物である。
その後も友人は何匹か釣り上げたが、そんなには食べられないので、釣り上げた魚はリリースすることに方針を変更した。
私も追加で一匹釣り上げたが、安物の機材のせいか、糸がよく絡み、魚よりも糸と挌闘している時間が長かった。
夕食は釣り上げたが魚を一匹づつ、つまり一匹あったり3,100円とおでんだった。
昨夜とはうって変わって星が美しく、近くを流れる川の音で人の声がかき消され、静かな夜である。
最終日は天気が良くて、暑いくらいだった。
テントやシュラフを日光で乾かし、撤収した。
炭酸泉の温泉に寄ったのだが、期待した泡はなかった。
渋谷の温泉で事故があった影響で、温泉内のガスの量が規制されたらしい。
残念。