とてもキングらしい短編集である。
変化する絵や宿泊客を殺そうとするホテルなど、ありふれたテーマを独特の過剰な表現で語っている。
最近、長編は文学的になってしまい面白みに欠けるキングだが、短編は昔と変わっていない。
もともと短編の名手というわけではないので、一概に変わらぬことをほめられないが。
超能力を持つ少年が、なんとなく暗殺に協力させられる「なにもかもが究極的」が好きだ。
アイディアもなにもないが、キング得意のお下劣な文体が、いかんなく発揮されている。
その他も、ショートショートのネタにもならない話ばかりだ。
だからと言って、楽しめないわけではない。
しかし、何のヒネりもない幽霊ホテルのはなしである「1408号室」を、どのように映画化したのだろう?
かえって気になる。
読み終わって気付いた。
実は、この本は持っていた。
こういうことのないよう、読書記録を付けているのに…
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