白土三平の忍者マンガが、なぜか今頃映画化された。
主演松山ケンイチ、脚本宮藤官九郎と、キャスト・スタッフは豪華である。
悪くはないが、映画としては地味過ぎた。

抜け忍カムイは、逃げ込んだ漁村で仲間として向かい入れられるが、やがて追い忍が現れ・・・という古典的な展開である。
マンガの中の一話という感じで、映画にしては地味な話である。

本来一番の見せ場である忍者同士の戦いも、ある意味リアルだし、原作通りなのだが、派手さに欠ける。
後味も悪いし、これだけのキャストを配置したわりには、ヒットしない感じがする。

主演が「セクシーボイス・アンド・ロボ」の２人とは知らなかった。
２人ともいい役者だが、大後寿々花は、松山ケンイチの恋人役にはまだ早いだろと思う。

映像的には自然の美しさを活かした巧い撮影をしているし、沖縄のような風俗を取り入れた「渡衆」も面白い。
突然のジョーズには、笑かしてもらった。
個人的には、楽しめる映画だった。

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