「チーム・バチスタの栄光」の作者による黄金の地球儀を巡る犯罪コメディ。
桜宮市シリーズでもある。
キャラ設定や展開に無理がある気がする。
最後は壮大な話になっていたのが救いかな。
海堂尊の「チームバチスタの栄光」を読んだ時には、そのキャラクター作りの上手さに驚いた。
特に、ロジカルモンスター白鳥は秀逸だった。
そんな期待があったせいか、この作品は楽しめなかった。
学問を諦め、父親の工場で営業の仕事をする主人公をはじめ、風来坊の友人も、どこかありふれているか、マンガ的でリアリティがないように感じた。
黄金(一部)の地球儀を盗むドタバタも、手順がヤヤコしいばかりで、ほとんど笑えない。
他の作品と同じ町が舞台だったことがわかった時に、ニヤリとした程度である。
最後にNASAまで登場する壮大な話(オチとまでは言えない)になったのは、良かったと思う。
やっぱり犯罪コメディは難しいのだろうか。
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