化物語DVD

化物語 DVD-BOX1 (1-8話, 192分) バケモノガタリ 西尾維新 アニメ [DVD] [Import] [PAL, 再生環境をご確認ください]アニメのDVDを買ったのは何年ぶりだろう?
ほとんどのDVDが簡単にレンタル出来る現在、DVDを買うのは、制作側の意図に共感した投資という感覚になっている。
この「化物語」のクオリティの高さと冒険的演出は、数千円の投資をする価値があると思う。
DVD特典の主題歌CDと副音声に興味があった、というのもあるが。

高校生阿良々木暦は、スペシャリスト忍野メメの力を借りて、怪異に取り憑かれた少女達を救っていく。
あらすじにしてしまうと、面白くなさそうな話である。

「化物語」の面白さは、独特のセリフまわしと凝った演出にあると思う。

「銅40グラム、亜鉛25グラム、ニッケル15グラム、照れ隠し5グラムに悪意97キロで、私の暴言は錬成されているわ。
ちなみに、照れ隠しというのは嘘よ」
これは、1~2話のヒロイン戦場ケ原ひたぎのセリフである。
はじめは文学オタクっぽくてイヤだったが、慣れてくると快感になって来る。
印刷物では理解出来ても、音声では無理だろう、という言葉遊びも多用されている。

後から西尾維新の原作を読んだが、アニメ版のセリフは、ほぼ原作通りなのに驚いた。
原作はそこそこボリュームがあるのだが、執拗なまでにきっちり再現している。
それ故、アニメを見てから原作を読んでも面白くない。
脚本を読んでいるような気になってしまうからだ。

実はアニメ版は、まだ完結していない。
TVシリーズは終了したのだが、あと3話残っている。
そのうち2話は、Webでの配信が予定されており、2009年11月30日現在、始めの1話が放映されている。
DVDの販売で製作費を回収する、おとなアニメならではの戦略である。
ちなみに、アニメ版を観てから読もうと思って、原作「化物語」の下巻は、まだ読んでいない。

もうひとつの魅力は、凝りに凝った演出である。
視聴者が読めるかどうかは無視し記号として表示される文字、写真の合成による状況説明、幾何学的な美術など、普通にストーリーを説明するための演出ではない。
日本のアニメ文化も、まだまだ捨てたものではないと思えてくる。
惜しむらくは、エッチな描写も多いので、気軽に親戚やアニメを見ない友人に紹介出来ない。

是非とも、「化物語」の前日談である「傷物語」、続編である「偽物語」も、同じスタッフでアニメ化して欲しいものだ。

ちなみに、西尾維新脚本で、本編のキャラクターが解説する(しない?)副音声は、とても笑える。
原作者が副音声の脚本を書くのも凄い。

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