ビジョナリー・ピープル

ビジョナリー・ピープル有名な「ビジョナリーカンパニー」の著者達が、企業ではなく個人に焦点を置いて調査・研究したのが本書である。
それほど目新しい知見はないが、信頼の出来る労作である。

とても論理的に構成されている本書では、成功を持続させているビジョナリーピープルを語るにあたり、まず成功の定義から始める。
自分なりに定義した意義、創造力のある思考スタイル、そして効果的行動スタイル、これらの3つが調和が取れた時のことを、著者は成功としている。

結論から言うと、ビジョナリーピープルは、仕事を愛しているということだ。

人的資本とは、才能、能力、人間関係、そして意欲だ。成功を永続させるためにはそれ相応の粘り強さや情熱が不可欠であり、この両方を維持するため武器は愛情以外にない。愛情がなければ、先々必ず遭遇することになる艱難辛苦やはてしなく続く逆境の重さに耐えられなくなるだろう。

「楽しみがなければ、自分が追い求めているものを達成するスタミナも情熱も手に入る見込みはない」

巻末の付録を読むと、いかに苦労して調査をしたかが伺える。
社会科学の研究を科学的にしようとすると、膨大な手間がかかる。
それでも物理学などに比べれば、眉唾な感じが残ってしまう。

翻訳が読みづらく、何度も戻って読み返した。

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