会社があてに出来なくなった現代、個人としてビジネスを行うために「発信力」が重要になる。
本書は、元記者でブログがきっかけとなって転職した著者による、個人による「発信」の指南書である。
誰もが手軽に発信出来るようになったが、誰もが発信したいわけではないと思う。
ややこしい時代になったものだ。

発信のためには、発信するネタがなければならない。
本書では、まず発信するネタを蓄えるための情報収集、情報分析の方法から解説している。
そして、自分の立ち位置の検討や興味が持たれる情報の発信方法、「伝える」ための技術、ネットでのトラブル対処法まで幅広く説明されている。
これから「発信」しようとする人には、とても有用な情報だと思う。

以下は、私が気になった、または今後利用しようと考えている情報である。

現在の企業は若手を育成している余裕がなく、育成プランがあってもビジネスのスピードが早くてノウハウが陳腐化してしまう。
大企業の正社員であっても、成長なきビジネスパーソンは生き残れない。

ネット上での主張は感想だけではいけない。
その理由の提示や筋道だった提案や議論が求められる。
さまざまなバックボーンを持った人々に伝えるためには、相手を説得できる「根拠」が必要になる。
感覚でブログを書いている私には、耳の痛い話である。

ニュースには６つの元素がある。
[時間的近接性]同じ規模の事件なら新しいほうに引きつけられる
[距離的近接性]あまり知らない遠い国の出来事よりも身近な出来事に関心
[著名性]同じ交通事故でも首相、芸能人などの著名な人はニュースになる
[異常性]異常性が高いほど関心を引かれる。窃盗事件より殺人事件
[進展性]１回で終わらず、次々と新しい局面が展開
[情操性]人間の感情に訴える。人間は人間に関心
この元素は、読まれる発信をするための参考になる。

google等の検索エンジンでANDを使うことはあるが、NOTを使えるとは知らなかった。
NOTが使えれば、効率的な検索が出来そうだ。

記事のタイトルに「数字を入れる」と興味を引きやすいらしい。
そう言えば、タイトルに数字が入っているビジネス本は多い。
自動的にタイトルを作ってくれる「ホッテントリメーカー」というのも面白い。
是非使ってみようと思う。

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