レトリックを使ってアイディアを生み出す方法を解説した本。
取り上げれれているレトリック自体は珍しくないが、豊富な事例が面白い。
全てのレトリックについて、小説や文章、広告コピー、ビジュアルの事例が掲載されている。
とくにビジュアルについては、この本のために著者が描きおろしている。
文面だけでと軽く流してしまうレトリックも、ビジュアルを見るとイメージが残る。
本書で解説されているレトリックの類型は以下の通り。
置き換えるレトリック・比喩
[類似性による置き換え]
アナロジー(明喩) 明らかにわかる置き換え
メタファー(暗喩) イメージが似ているものへの置き換え
擬人化(擬物化) 人や動植物、ものなどへの置き換え
パロディ(引用) 有名な人・こと・ものへの置き換え
[隣接性による置き換え]
隣接喩(提喩・換喩) その一部や代表するものへの置き換え
枠組みを換えるレトリック・スキーム
反復・集合 規則的にくり返し並べることで、目立たせる
コントラスト(対比) 横に並べることで、差を際立たせる
逆転 反対や逆にする
結合 2つ以上の異なるものを1つにする
ミスマッチ 合わないものを並べたり結合する
単純化(省略・隠す) 省略することで印象づける
増量 常識的な数や量をさらに増やす
分離 常識的な組み合わせをひきはがす
誇張 ある側面をありえないほど強調する
レトリックの分類が、「金枝篇」における魔法の類型に似ているのが興味深い。
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