長かった「四国シリーズ」が終わり、今度は世界展開である。
四国から連れ帰った強烈なキャラクター達が、世界中に散って活躍する。
キャラクターが多い上に、なかなか現地入りしないので、絶対に1冊では終わらないと思ったが、予想外にそれなりのオチがついた。
しかし、西尾維新の構想の恐るべき大きさである。
四国ゲームの生き残りである魔法少女や魔女たちは、空々空を隊長とする部隊に編入される。
能力はあるがまとまりのないその部隊に、司令が下る。
対地球陣組織トップ8のひとつが裏切り、ロシアの秘密組織を壊滅させたので、どこが裏切り者か内定するための捜査を行うのだ。
空々空と魔女、魔法使い、人造人間たちは、世界各地の組織に二人一組で向かう。
とにかく登場人物の数が多く、当初は別々に行動するので、全員が任地に到着するまでがとても長い。
このペースで行けば、絶対この1冊ではオチがつかないと覚悟した。
しかし、意外や意外、それなりにオチが付いた。
なぜなら、この巻は序章だから。
最後のページで驚くが、壮大なシリーズが開幕した。
本当に、後3巻程度で終わるのかは不安だが。
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