独裁の世界史

独裁に対して共和政が最良としているが、それは納得出来ない。
ただ歴史的事実としては参考にすべきと思う。
デジタル独裁も気になる。
まさにPSYCHO-PASSの世界。

政治を考えるよりも日常に忙しい民衆は、即物的で心地よいことを言う指導者を選びやすいのは確かだし、それが民主主義の弱点だというのは分かる。
選ばれた代表が独裁者として暴走しるのを抑制するために、元老院のような機関が有効なのは確かだと思うが、それを世襲的な貴族が担うのは納得できない。
そのようなチェック機能こそ、基本的に無私無欲なAIが担当するのが、今後の可能性かもしれない。

重要なのは、独裁政であろうと民主政であろうと、優秀な指導者がいなくなったあとなのです。次期有力者は、必ず民衆の不満に乗っかるかたちで台頭し、ポピュリズムに走っていってしまう危険があるからです。

共和政は、ある種のチェック機能を内蔵した政体です。歴史に造詣の深い直木賞作家の中村彰彦氏と対談した際、古代ローマと江戸時代の日本を比較して、どちらも優れたダブルチェック機能があったことが、両方の体制が長く続いた大きな要因の一つだと論じ合いました。

デジタル独裁は、人間による独裁よりも深刻な問題をはらんでいるように思います。最も恐ろしいのは、コミュニティが壊れていくことでしょう。合議の必要性が薄くなるわけですから、国政から地域の集まりにいたるまで、集まった人々で何かを決めることがなくなる。ありとあらゆるコミュニティの存在価値が揺らぎ、人々はAIによる合理的な決定に従うだけの存在となりかねません。

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